屋外ケーブルの塩化カルシウムなどの塩害対策について

オーディオやホームシアターやパソコンや家電などの電化製品で使われるケーブルは、室内で使用するために曲げて使いやすい柔らかい樹脂製の素材で覆われて絶縁されてます。

樹脂製の被膜で絶縁しなければ、中身の金属ケーブルがむき出しになって感電して怪我をしたり、ケーブル同士が接触するとショートして電化製品が故障してしまいます。樹脂製の皮膜は室内で使用する事を想定しているので、屋外で使用すると様々な原因で劣化してボロボロになります。屋外でケーブルを覆う樹脂製の皮膜を劣化させる原因は、太陽などの紫外線もありますが、最も劣化させるのは塩化カルシウムによる塩害です。

塩化カルシウムが皮膜についても化学反応を起こして一瞬で溶ける事はないですが、樹脂製の皮膜に付着すると劣化を早めたり、金属部分のサビの原因になります。塩化カルシウム被害は、海の側の海水が掛かるような場所じゃないと被害がないと思われがちですが、海の近い地域では空気中に海水が蒸発した塩気を多く含んだ潮風が吹くので、海から数キロ離れた地域でも影響を受けます。

海から離れた地域でも、豪雪地帯で道路の凍結を防ぐ融雪剤の散布が行われます。散布車が道路の凍結を防ぐために撒く融雪剤の主成分は塩化カルシウムやナトリウムなので、豪雪地帯でも屋外の塩害被害を受けます。だからもし樹脂製の皮膜に覆われた電化製品を屋外で使用する場合には、ケーブルの接合部分と樹脂部分に塩化カルシウムが付着しないように耐塩害のカバーやケースで覆うなどの対策を行う必要があります。

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